みなさま、こんばんは。
火曜日を担当しています、末田文吾です。
今回はARG事例紹介をしたいと思います。
ARGは主にプロモーション型、社会貢献型、製品型の3種類に分類されます。
私たちが今回企画している観光ARGは、あえて上記の3パターンで分類するならば、製品型になると思います。
その理由を製品型ARGの事例紹介を通じて、説明していきたいと思います。
製品型ARG事例 「Cathy's Book」
【実施期間】
いつでも始めることが出来ます。また、自分のペースで物語を進められるため、期間は定められていません。
【概要】
本は主人公Cathyの日記という体で、Cathyはこの日記といくつかの調査資料だけを残して失踪してしまいます。
読者は日記に隠されたいくつかの謎と、本に付録としてある資料を元にその真実を探っていくロマンス、スリラー、ミステリー要素を含んだ製品型ARGです。
付録資料には、
「手紙、電話番号、メモの書かれた紙、出生証明書、破かれた写真、宅配便の伝票票」があります。
さらには、CathyネームでのMySpaceやFacebookが存在しています。
このCathy's Bookでは、本だけでストーリーは完結しますし、ストーリーを追うだけでも楽しめます。
ストーリー自体は、伏線が多く忍ばせてあり、謎が全て解決されないようなものとなっており、次回作の「Cathy'Key」や「Cathy's Ring」へとつながっています。そのため、本を読んだ人同士が読書後にフォーラム上で各々の推論や物語の解釈を述べるという動きがありました。
さらに、ストーリーの世界観に浸り楽しむために、付録を使ってストーリーの謎を解くこともできます。本に書かれてある電話番号に電話をかけたり、そこでのボイスメッセージを聞いたり、CathyのMySpaceやFacebookへ行って友達になったりすることができます。
このような行動を読者がすることで、読者はあたかも本での出来事が本当に起きていて、彼女が実在しているように感じます。
特に、普段の日常生活で私たちが頻繁に利用している、携帯電話での電話をかけたりボイスメッセージを聞くという行為は、個人的には非常に生々しく彼女が存在しているかのように感じました。
このCathy's Bookは、ARGの特徴の一つである、「プレイヤーの行動なくして、ストーリーの進行がなされない」という要素が含まれてないにも関わらず、インタラクティブに参加する読者にとっては見事にストーリーの世界観を作り上げることに成功しており、読者に児童書の新たな読み方を提供したと思います。
このような製品型ARGの特徴として、従来の消費行動を保ちつつ、エンターテイメントの要素を融合させた新たな消費を提供しているという点があると思います。
さらに、いつでも参加が可能という点も挙げられると思います。
これら点が、今回私たちが企画している観光型ARGと共通しており、製品型ARGに分類されると思いました。
なぜなら、私たちが提案しようとしているARGは、従来通りの観光をおこなうことができる中で、観光とエンターテイメントを部分的に融合させた新感覚街歩き体験というものを提供しようとしているからです。
おそらく明日、本トライアルの詳細をこのブログで発表させていただきますが、このような新たな街歩きの体験をしてみたいという方は、ぜひ体験しに来てください。
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