こんにちは、7期のはせがわです。
今日は寒いですね。もう冬だ。
さて、今日は僕らの研究目標についてすこし話をしたいなと思います。
研究目標、一言で言ってしまうと、
「観光におけるARG手法の有効性の検証」になっています。
なんのこっちゃと言えば、ARGって単純にゲームとして使われることもあれば
プロモーションに使われたりだとか、はたまた書籍だとかの製品として
売り出されたりだとか、色々使われ方があります。
このブログでは今AUDIとかTRONの事例が紹介されていますね!
そう、ARGは今までにない形で人の行動を生んだりとか、いわゆる
“没入感”だとかっていうものを提供するエンターテイメントなので
今、色々な使い方が模索されています。
本家アメリカしかり、日本しかり。
そんな中で、僕ら武山研究会ARG班が注目しているのが、
「観光」という分野です。
「観光」、今国全体としてもアツいみたいです。
2008年に日本でついに「観光庁」という国家機関が設置されて
日本の「観光立国化」が盛んに議論されつつある。
その経済効果も非常に注目されていて、観光庁の推計ではその効果を
「平成19年において、二次的な経済波及効果を含む生産効果は、国内生産額949.1兆円の5.6%の53.1兆円、雇用効果は総雇用 6,425万人の6.9%の441万人」
と非常に大きなものとしています。
これは政権が変わった今でもその方針に大きな変更はなく、
現国交大臣も観光事業を「一番力を入れたい政策の一つ」として
位置づけています。
資源の少ない日本が、競争力を維持して行く上でも観光というのは
成長産業であり、今後に注目が集まっているという認識でしょうか。
こんな風に、「観光」に対しては非常に今社会的な要請が高まっているわけです。
そこに対して、ARG手法を観光体験に応用できないか、と考えた訳です。
なぜか。
「観光」に関して考えてみると。
今までの「観光」って、例えば京都に行く事を考えてください。
「清水寺」みて、「金閣寺」みて、「二条城」みて・・・・
そんな風に有名な観光地を「見る」ということがメインになっていると思うんですね。
ただそれは「京都」を十分に楽しめているのだろうか。
何度も行く人ならまだしも、いわゆる「京都観光」というのは
上にあげたように、有名な観光資源を点々とまわってそれを「見る」行為が
中心になっていて、なかなかその地を「体験する」までに至らないんじゃ
ないでしょうか。
「スポット鑑賞」なんて言葉をARG班では使っています。
そこにじゃあARGを応用してみたらどうか!
物語の文脈の中で、そのスポットスポットを巡って行くことによって、
「回遊行動」自体を観光の体験にできるのではないか。
つまり、観光資源も、移動も、全てをひっくるめてのその街の経験に
昇華することができるんじゃないか!
そんな仮説を持っています。図にすると以下のような感じ。
そう、よく富士○ハイランドとディ○ニーランドとの比較を使ったりもするんですが、
「ジェットコースター」を楽しむのか、「パーク」を楽しむのか、
そんな違いでも説明できると思います。
他にも「日本ならではのARGを作る」っていうテーマに対しても
「観光」の領域はなかなか親和性が高いと思っています。
なぜか。
日本ならではの文化として、「街歩きを楽しむ」文化ってのがあると思うんですね。
国土が狭く、悪化しつつあるにしても、依然として世界の中で治安が
ダントツに良い日本ならではの文化なんじゃないかと思います。
その「街歩き」を中心としたARGはまさに日本人に適合するものなんじゃないか!と。
アメリカのARGは基本的にはweb中心で、なおかつ“事件もの”が多いですからね。
同じものを日本に持ち込んでも同じだけ受け入れられるかと言ったら難しい。
今、日本でのARG研究の視点から見ても、日本に適合したARGはなんなのか!?を
解明していくことが重要だと思います。
まぁあとやっぱりいずれにしても「日本すげー国なんだぞ」って推したいじゃないですか。
国内外を問わず観光客が地域に増えれば国自体も活性化していくと言われている。
経済効果にしてもそうだし、日本なり、その地域の理解につながりますからね。
だから観光の新しい付加価値としてARGをつける事で活性化が目指せるという
可能性はすごく期待できる。
一方で、日本の「強み」、国のDNAとしての「強み」ですが、
外から来たものを日本風に組み替えて新たなものを創造する「アレンジ力」にあると
個人的に思っています。日本食に限らず外国料理含めたミシュランで、
現在世界最多の星数を日本が獲得しているのは、それを物語っているように思います。
だからアメリカで生まれたARGですが、やっぱり「日本ならでは」を作りたい。
日本をキャンペーン対象に入れてくれないアメリカARGの制作会社本家、
42 entertainmentとかを「ARGでそんなことができたのか!?」って
あっと言わせてやりたいじゃないですか。
そんな野望も持ちつつ、ARG研究してたりします。
後半、完全に個人的な思いでしたw
そいでは。
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